2025/12/12
六曜は、冠婚葬祭など人生の節目で意識されることが多いため、「葬儀の日程も気にするべきなのだろうか?」と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
本記事では、六曜の種類や意味を紹介したうえで、葬儀との関係性についても説明します。
六曜とは
六曜とは、中国から伝わったとされる考え方で、その日の吉凶を占うための指標です。
本来は占星術や陰陽道とは異なる民間信仰の一種でしたが、現代では冠婚葬祭の日取りの目安として使われることが多くなっています。
「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6種類が順番で繰り返されており、それぞれの意味は以下の通りです。
- 先勝:何事も急ぐのが良いとされ「午前は吉」「午後は凶」とされます。
- 友引:吉日とされるが「友を引く」とされ葬儀は避ける風習があります。
- 先負:先勝とは逆に「午前は凶」「午後は吉」とされます。
- 仏滅:最も凶の日とされますが「仏に滅する」として葬儀には向いています。
- 大安:何事においても吉とされる六曜の中で最も縁起の良い日です。
- 赤口:午の刻(午前11時頃〜午後1時頃)のみ吉でそれ以外は凶とされます。
六曜と葬儀の関係
結論から言うと、六曜と葬儀の間に、宗教的なつながりは一切ありません。
現代では葬儀の日程を決める際に六曜を重視しない人も増えていますが、地域や世代によっては今も意識されることがあります。
たとえば、日本では古くからの慣習として、「友引」だけは葬儀を避けるという考え方が広く浸透しています。
これは宗教的な理由ではなく、「友を引く」という言葉の響きから生まれた迷信ですが、今でも気にする方は多いです。
六曜よりも火葬場や親族の予定が優先される
近年では、六曜を気にせず、火葬場や親族の予定を優先して葬儀の日程を決めることが増えています。
特に都市部では火葬場の予約が数日先まで埋まっていることも多く、六曜を考慮している余裕がない場合もあるでしょう。
また、菩提寺の僧侶の都合や、遠方からくる親族の交通手段や宿泊の都合も考慮しなければなりません。
そのため、「六曜が吉日だから」「友引だから避ける」といった考え方は徐々に薄れつつあるのです。
まとめ
六曜は吉凶を占うための民間の風習であり、本来は葬儀との関わりはありません。
「友引に葬儀を避ける」という慣習は今も一部に残っていますが、近年は火葬場の予約状況や、僧侶・親族の都合を優先して日程を決めるのが一般的です。
六曜の吉凶にとらわれすぎず、故人を偲ぶために集まる参列者の状況を最優先に考えましょう。